アラキ工務店 京都市右京区:京町家、古民家、大工さんと建てる家

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梅津 古民家のリフォーム

外 観

 江戸末期の古民家です。
 私の家内の友達の紹介で、改修させていただく事になりました。
 西側は何度もリフォームされてましたが、東側はほぼ建てられた時のまま残っていました。
 今回、東側の意匠は残し、西側は減築の上使いやすいように改修しました。 布基礎をしたり、梁組を変えたりと改修に約8ヶ月かかっています。

古民家を基礎・構造からリフォームする

 最初に工事中の写真でご説明します。

かかり始め

 最初に「かかり始め」という儀式をします。
 右下に供え物(山の幸、海の幸)がちらりと見えています。
 工事の無事を祈っています。

瓦降ろし

 まず、瓦降ろしをします。
 土葺を引掛桟葺に変えることにより、同じ瓦葺きでも屋根の重量が半分以下になります。

増築部分解体

 新建材で施工されていた増築部分を解体しています。
 足達棟梁と解体業者の東さんです。

梁・柱入替

 西南部分の間取りが変るため、梁・柱の入替をします。
「2Fと屋根がのったまま、1F天井付近の梁を組み替える」
という作業です。

布基礎準備

 布基礎を打つために柱の足元を切り縮めています。
 地震が起きない事を祈るばかりです。

柱後入れ

 基礎ができた後で柱を入れます。
 2Fを支える梁が既にのっているので、柱はホゾを切って横から滑り込ませます。
(写真は黒川君です)

吹抜梁チョウナ斫り

 吹き抜け空間をかっこよく見せるために意匠の相談をしています。
(足達くんと若山さんです)。
 実際にチョウナで斫ると大変なので電動カンナでそれらしくみせます。

アルミサッシ入

 アルミサッシが入りました。
 ペアガラスです。

塗り壁下地造作

 塗り壁下地を作っています。
 このあたりの意匠は職人さんと相談して決めていきます。

古民家の良さを生かしつつ、使いやすいようにリフォーム

 次に、完成写真をご覧ください。

玄関土間

 玄関土間です。
 潜り戸は、土間にあったものを一旦外し、1F床レベルで付け直しました
 玄関框、式台は新調しています。(ピーラー)
 左の和室内の壁は新設しましたが、元々襖が入っていたので吊束が残っています。

スライド下駄箱

 玄関内部に畳2枚分の物入を新調しました(舞羅戸、天袋も新調)。
 「スライド下駄箱」は杉集製材でつくり、棚板はTOSTEM製です。


階段室

 潜り戸から階段室に入ります。
 元々、広々とした土間で、おくどさんと煙だしがあった空間です。
 階段・床とも新設しています。
 少し色粉をいれた壁がとてもきれいです。

リビングからダイニングをみる

 正面に先ほどの階段が見えています。
 床:桜 オスモ フロアクリア
 壁:漆喰+杉板 ワビスケY色
 建具枠:スプルース ワビスケ
 建具板:米松 オスモバリサンダ
 天井:既存竿縁を吊り直し&灰汁洗いの上 ワビスケ色
といった仕上げになっています。

ダイニング

 リビングと同様の仕上。
 クロス貼の天井をめくると昔ながらの大和天井がでてきました。
 2F畳下が表しになっていますが、ルーフィング+サニーライト40㎜を天井裏全面に敷いています。
 埃止メと断熱のためです。


キッチンからリビングをみる

 対面キッチンは通常はシンク側がオープンなのですが、今回は、IHコンロ側をオープンにしています。
 キッチンカウンターは防火のためステンレス板を張っています。
 左手の家具はタモ積層材で作りつけました。

「次へ」をクリック頂くと、引き続き、和室と2Fをご覧いただけます。

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