アラキ工務店 京都市右京区:京町家、古民家、大工さんと建てる家

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断熱・耐震リフォーム

 弊社会長が娘さんの相談を受けたご縁で、ご両親のお住まいのリフォームを検討することになりました。
 戦後の建物ですが、敷地一杯に建てられており、解体して新築すると、大分面積が狭くなってしまいます。
 でも、断熱や耐震も気になる…ということで、思い切って外壁・屋根などの主要構造部のみ残して全面改修となりました。
 【 】をクリックすると写真が出ます

断熱と基礎をしっかりすれば、今の住宅と同じ性能に

 まず最初に外壁や屋根が崩れないように注意しながら 【内部解体】 を行います。既存基礎が無筋で立ち上がりのみだったため、新しく 【配筋】 を行います。ベタ基礎を新設し、外周部分に添基礎をするためです。今回は、ウエハラの 【増打基礎補強金物と柱引抜防止金物】 を利用しています。
【コンクリート】 の強度は21、スランプはベース15、立上18で打っています。狭いところに鉄筋がたくさん入っているためです。
 続いて構造補強に入ります。既存建物は当時の基準で施工されているため、 【金物の補強】 とあわせ、可能な限り 【柱・梁などの構造体の取り替え】 をしています。幸い、躯体のイガミ/沈下は最大30mmほどに留まっていたので、無理なく揚前・補強することができました。既存の 【筋交もほぼ取り替え】 、母屋木も一部入れ替えています。外壁部分が決まっているため梁受金物を多様して施工しました。
 次は断熱工事の写真です。 【床断熱材の充填】 は根太が43mm、断熱材が40mmのため、3mmの嵩上部材を作って床下地に断熱材が密着するよう工夫をしています。給排水管周りも隙間をなくしています。 【壁断熱材の充填】 も同様です。今回はロックウール100mm40kg品を使っています。室内壁に密着させる事が断熱効果を高めるポイントになります。 【床下点検口や土間】 も断熱しています。土間はスタイロフォームです。施工されていないケースも散見しますが、重要なポイントです。

使いやすいように工夫した一般的なリフォームです

 今回は限られた容積を上手く使うため、 【玄関】 の位置を変更し、1Fを1室にまとめています。建具は杉。土間は三和土風洗出仕上、壁は珪藻土フラット仕上です。 【キッチン】 やユニットバスなど水廻り設備はタカラ。床は栗材で洗面まで床暖房を入れています。
  【階段と2F】 は杉1等材です。階段も位置を変更しました。玄関以外の内装は全て大壁クロス張ですが、収納には工夫をしています。 【押入や物入】 には、パイプを段違2段にしたり、可動棚を付けたり、既製品の傘立を入れたりと、お施っさんと打ち合わせをしながら進める事ができました。
 工事に4ヶ月も掛かってしまい、大分長い間仮住まいで我慢してもらいましたが、よろこんでいただいてほっとしています。

現場監督 荒木 勇
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