囲炉裏のある家

平安時代から貴人の山荘や寺院の多い山間の谷に古民家を新築。施主様の好みに従いながら、素朴で陰りのある建築を目指しました。
京都市中心部から少し離れたところですが、里山に溶け込んだ昔ながらの住まいを再現しました。
木と土と石にこだわった自然素材があふれる住宅です。節のあるのも自然の味わいです。
古い民家をイメージし、10年経ったら自然と日焼けして景観になじむように。


外観は、腰杉板張+漆喰仕上。
大きな軒桁に、化粧野地が似合います。
雨戸も建具も木製です。


囲炉裏のある部屋の舞羅桟戸やガラス障子戸は古材を再利用しています。
座敷は雪見障子。部屋を広くみせるため、あえて天井を張らず、2Fの床組を化粧でみせています。


縁側も二階も杉の一等材を敷き詰めています。
小屋裏は小屋組をみせることで、木の香りに包まれた空間を実現しました。
水回りも手作りで。業務用流しと在来浴室。


キッチンは土間に配し、水を流して掃除ができるように。
浴室はタイル張。小さいながら水風呂も。
材料は冴えた無節材よりも有節材や面皮柱などを多用。壁面は漆喰と中塗り仕舞。建具の多くは弊社の古建具を利用し、床柱、床框、落し掛けなどの床廻り材は弊社の古材を再利用。
また、室内が適度に陰るよう、軒の出と高さ及び勾配を検討した。計画から竣工まで約3年のプロジェクト。歴史的風土特別保存地区の名を汚すことのない建築物を新築できたと考えております。
また、室内が適度に陰るよう、軒の出と高さ及び勾配を検討した。計画から竣工まで約3年のプロジェクト。歴史的風土特別保存地区の名を汚すことのない建築物を新築できたと考えております。
現場監督 小野 敏明