平屋建の京町家
平屋建で離れのある京町家です。この現場は、たまたま若い職人が集まって施工する事ができたので、和気あいあいと施工できました。
工事中、北側からの雨水の侵入に苦労しましたがいい思い出です。
現場を担当した大工さんは、斉藤君です。
【職人紹介】:町家大工:斉藤 優介
京町家のリノベーション 1) 施工
昭和に表に大きく増築。化粧野地も隠されていました。
寒かったので天井に塗装ベニヤが張られていました。
まず、床と不要な壁は全解体します。
隣家から水が侵入し土台が腐朽していました。
ベース基礎を高めに打設し水を停めます。
ベース基礎に土台を、化粧で見える部分には葛石を据えます。
沈下した坪基礎は撤去し、新しくコンクリートを打ちます。
見えなくなる部分ですが、しっかり根継をしました。
木部が腐朽して垂れていたので、全て入れ替えます。
ジャッキを外し、構造壁をつけ、一安心です。
大工見習の仕事です。なんでもやらないといけません。
新しい建具にベンガラくんを塗ります。
施工風景を紹介いただきました
京町家のリノベーション 2) 竣工
元の状態に減築。三和土風洗出土間に、黄大津漆喰塗壁。腕木・垂木は新調。
玄関建具は新調。硝子子戸は大正硝子に入替て再利用。式框は、削り直しています。
平格子裏には樹脂サッシにペア摺硝子。壁は
下地処理の上ジュラックスC吹付仕上。
ポスト口をつけるために、平格子は幅を狭くし、郵便物が畳の上に落ちるように工夫しました。
天井は拭き掃除。
木部はベンガラくん塗りです。
旧ハシリニワ。
勾配天井にし、小屋裏に隠れていた天窓を再利用しています。
座敷との間の壁を一部撤去し、一体で使うように工夫しました。
旧座敷。壁の出角はR部材に。登梁をみせて天窓を新設。正面丸太は苦労して全部みせました。
濡縁だった部分です。通路幅を確保するため、庭側を真壁納まりに。庭は細バラス敷です。
天井の打流し化粧板と床のピーラーは既存再利用。昭和模様硝子は、在庫で入替ました。
壁は漆喰調艶消塗装。正面の押入は新設。
窓幅を狭くし、壁量を増やしました。
窓幅を狭くし、壁量を増やしました。
既存掃き出し窓を撤去し、クロゼットに。
上部にFIX明かり窓を新設。
左手に吊床がありましたが、撤去して、竿を継ぎ足し、色合わせ塗装しました。
たまたま若い大工さんが集まった現場です。現場ではなかなか先輩大工に聞けない事も、年が近いので、休憩時間も相談しながら和気あいあいと進める事が出来ました。
奥に平屋の建物が、母屋と微妙にずれて建っていました。その隙間に浴室を上手く納め、床レベルもそろえる事が出来たのは、皆の努力のたまものだと思います。よく頑張りました。
施主さんも、大工さんの成長を喜んでいただき、TV放映も積極的に協力いただいたので、本当にありがたかったです。
奥に平屋の建物が、母屋と微妙にずれて建っていました。その隙間に浴室を上手く納め、床レベルもそろえる事が出来たのは、皆の努力のたまものだと思います。よく頑張りました。
施主さんも、大工さんの成長を喜んでいただき、TV放映も積極的に協力いただいたので、本当にありがたかったです。
現場監督 荒木 勇