アラキ工務店 京都市右京区:京町家、古民家、大工さんと建てる家

アラキ工務店 株式会社 アラキ工務店

Q1.木造住宅の価格

A1 木造在来工法が比較的安価です

「京都市内で家を建てる場合(延床100㎡程度)、坪単価は「2×4工法」「プレハブ工法」

  • 「在来木造軸組工法」になると思います。すごいざっくりしたいいかたをすると、同じ見かけの家を建てる場合、プレハブで80万/坪、2×4で75万/坪だとすると、在来で70万/坪といった感じですね」

  • 「えーっ、なんで? あんなに手間かかってなさそうなのに」

    「そうね。仮に『4t車が横付けでき、家を建てるための作業スペースが家の廻りに十分取ることができ、窓もそんなに大きいのはいらず、できるだけ四角い建物を建てる』とすると、たしかに2×4のほうが安くできる場合もあるでしょうね。
     つまり、言葉は悪いけれど、田舎で一軒家を建てる場合は2×4の方が競争力はあるかもしれないわね」

    「ふーん。えーっ、なんで? 京都ではやりにくいの?」

    「2×4は、米国を中心に普及した工法で、2対4の比率の壁を貼り合わせて作られているのよ。つまり、マッチ箱のようなものね。いいかえると、規格品を組み合わせて壁で家を支えるものですから、間取りも規格品であれば、安くあがるのよ。
     でもね。京都は隣の家と近接しているうえに、建坪も小さく、間取りといっても、敷地にあわせてケースバイケースで考えていかなければならないわ。トイレとか台所とか階段とかを、パターンではめこんでいくと、どうしても居間が狭くなってしまうの。だから、居間を広く取るために間取りの工夫をしなければならないのね。米国のようにゆったりした土地があれいいんだけれど、階段の下にもトイレをとったりするような土地柄だから、なかなか規格に合わないわけ。そこでどうしても現場で手作業が必要になってしまうために余分の費用がかかるのよ。
     また、部材の運搬も米国のようにレッカー車で家の前までいって、現場で積み上げるというわけにはいかないでしょ。京都はそもそもレッカーの通れないような細い道が多い上に、部材を現場に運び込んだとしても、2×4の壁を作るようなスペースが現場にはありません。ですから、結局、家の敷地の状況にあわせて壁をつくっていかなければならず、そこに無理があるわけ」

    「ふーん。で、住み心地はどうなの??」

    「日本は高温多湿の土地柄で、できたら開口部(簡単にいうと窓)を大きくとりたいわね。最近、高気密・高断熱とかで、窓を小さくして強制換気をするような傾向があるけど、それは、お姉さんは嫌いなの。
     2×4は壁で家を持たせるため、あまり大きな窓(掃き出し窓)をつけるわけにはいかないけれど、お客様の要望で結局つけることになってしまい、そのため、加工費が高くつくということは、よくあるのよ。
     また、2×4は壁の位置が変えにくいため、竣工後20~30年たって、子供が増えたり、家を次の代に引き継いだりするときに、リフォームがしにくいでしょ。
     でもね。2×4は頑丈だし、大工の技術があまり要らないという利点もあるから、今後もっと増えていくかもしれないわね」

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