Q6.坪単価
A6 坪単価の高低と、業者が儲けているかどうかは無関係です
「坪単価の高い低いが住宅のグレードの違いにつながると思いがちですね。もちろんそれもあるけど、実は坪単価の差は、基本的な設計プランの違いによることが多いのよ」
「えー・・・ なんで?」
「設計坪単価を低く抑えるためにはプランを単純にして施工を楽にすること。つまり構造をできるだけ正方形に近く、総2階建て(1階と2階の形が同じ)にする事ね。
その理由として、正方形型の住宅は外壁面積が小さくなり、総2階建てになればなるほど、相対的に基礎面積と屋根面積が小さくなるでしょ。また、そうすることにより1階部分の柱と壁の上にそのまま2階の柱と壁がのるので、仕事も単純だし、補強を余分にする必要がなくなるわけ。建売の安そうなのをみると、大抵凸凹してないでしょ。
また、坪単価は、延べ床面積が大きくなるほど安く、小さくなるほど高くなるのが一般的ね。家の規模が大きくなると屋根面積や外壁面積が増え、材料代はアップするけど、キッチンやトイレ、ドアや窓の数はそれほど増えるものではないでしょ。
だから、単純に坪単価で比較するのは考え物ね」
「ふーん・・・ でも、同じ図面で同じ面積なのに坪単価が違うのはどうして?」
「それは、仕様が違うからだと思うわ。
まず、工務店さん、ハウスメーカーさんによって、『坪単価に含まれているものと含まれてないもの』が違うの。照明器具・エアコン・設備・作りつけ家具などが、どこまで入っているかを考えるべきね。
また、見積もりの明細を見てみると、材料費が違ってたり、手間代が違ってたりするでしょ。これは、『安い材料を高く売ってる』のか『高い材料を普通に売ってる』のか見極めないといけないわね。同様に『簡単な仕事なのに手間で儲けている』のか『綺麗な仕事をするので、手間代が嵩む』のかもね。
できれば、見積もりだけじゃなくて、どんな仕事をしているか、事務所や、施工事例などを見せてもらったらいいと思うわ」
「はーい。
高いか安いかは、設計図と見積書をよくみて、工務店さんの仕事の内容をみてってことだね」