特集 耐震補強 耐震補強の最新の動き
2004年9月7日、NHK夕方のニュース「かんさい、ニュース1番」で、弊社で耐震補強したお住まいが紹介されました!
京大からの紹介で、弊社にお電話があり「仕口ダンパーを使って補強したお住まいを紹介して欲しい」とのこと。 そこで、家村さん(牛田君が担当した現場です)をご紹介しました。
残念ながら、牛田君は現場が離れられなかったので、替わりに秋田くんが「撮影用仕口ダンパー取付デモ」に協力しました。
(ちょっと牛田くんが、かわいそうでした(^^ゞ )
進まない木造住宅の耐震補強
耐震補強が進まない背景として、費用がかかる、また費用対効果がわかりにくいという問題が指摘されており、耐震補強の必要性、またその効果を数字(単位:ポイント)でわかりやすく示す取り組みが始まっています。
最近、比較的簡単な工事で耐震補強をする方法が開発されています。そのうちの一つ、大阪の建設会社が開発した地震の揺れを吸収する金具『仕口ダンパー』を紹介します。
2枚の金具に挟まれた特殊なシリコンが揺れを吸収する仕組みで、メーカー側では金具を付けた場合は付けない場合と比較して20%~50%建物の揺れが小さくなるとしています。
国土交通省建築研究所では、メーカーがうたっている性能を数値化しようと考え、『仕口ダンパー』の場合、壁倍率に換算し、1個あたり0.2ポイントアップすると評価しました。
使用例
京都市左京区にある築90年の住宅で、去年リフォームするにあたり揺れを吸収する金具を使い耐震補強を行いました。
この金具は天井裏など柱が出ている部分では比較的簡単に取り付けることができます。 あわせて20個の金具を取り付けました。
0.2ポイント×20 = 4ポイント
→ 4ポイント耐震性がアップしたということになります。


一瞬の放映ですが、30分以上かけて撮影しました。
図面を見ながら、「さあて、どこにつけよう……」と、思案するお施っさんと、秋田君。
初めて会ったとは思えない、デモンストレーションにも熱が入ります。(^^ゞ
新しい工法の利点
他にもいろいろなは補強方法があり、他の新工法についてもこうした検証が進められることになっています。
新しい工法は、開口部を残したまま補強ができるなどの利点があります。これまで住み心地が悪くなるということで敬遠していた耐震補強も検討しやすくなりました。
国土交通省の研究者がきちんと数字を出し、このようにポイントで表すとわかりやすいし安心できます。また、自分の家の事情に応じた効果的な補強の方法を選びやすくなります。
この取り組みはまだ始まったばかりですが、これが普及すると耐震補強の促進につながるとして大きな期待が寄せられています。

ただ、既存の在来軸組工法を基準とした壁倍率に換算してしまうと、仕口ダンパー4ヶつけても、6ッ割筋交1本より強度が落ちることになります。
仕口ダンパーは、「耐震」ではなく「免震」ですので、考え方が違うので、いたしかたがない結果なのですが、ちょっと悲しいです。
でも、テレビで放映されたので、職人さんともども、素直に喜んでいます(^^ゞ