貸家の改修・リフォームII
古民家リフォーム工事の竣工写真をご紹介させていただきます。
この民家は、弊社の協力業者さんが所有されているお住まいです。
長い間、おばあさんに貸しておられたのですが、息子さん宅に引っ越される事になり空き家に。それで、再度貸し家にするためにあまり費用をかけずに改修する事にしました。
とはいえ、瓦が古くてたくさん割れていたり、柱が蟻害で下がっていたりしたので、そうした目に見えない部分は根本的に直しています。『設備や内装は、ごく簡単に。構造や躯体はシッカリと』という方針で取り組みました。

露地の角に建つお住まいです。外部は漆喰塗替・焼板張替・瓦葺替などをしています。給排水経路も全て新調しています。玄関前の化粧野地や広小舞が腐っていたり割れていたりしたので取替えています。

1間間口を狭い4枚の引戸で仕切っています。建具や天井はそのままですが、基礎を補強するために床はめくって張り替えています。

照明器具は他の古家を改修する際、使われなくなったのを残して再利用しています(プレゼント♪)。少し寒いですが、建具は古いものをそのまま残しています。土間はモルタル洗出しです。

なにもしていないような空間ですが、床の間の奥の壁が漏水でひどく痛んでいました。床の間を潰すわけにはいかないので左の押入れを解体したり床下にもぐったりして、土台から直しています。床組も断熱材を充填するために新調しています。
かなり綺麗になりました。

こちらに掘炬燵があったのですが、撤去して床断熱をしています。押入は杉板張に変えた上で、借り手がつきやすいようにハンガーパイプをつけてクローゼットにしています。

もともと庭は植木が伸び放題で土が見えないくらいでした。全部一旦撤去して、弊社でストックしている庭木を植えています。狭い庭ですが、少し心がやすらぎます。

キッチンなどの設備類は一新しています(給湯器とカワックは再利用)。シンプルなキッチンですが使い勝手はよいと思います。階段に車椅子用の昇降機がついていましたが邪魔なので撤去しました。

このお住まいには全部で4つの和室があります。今回の改修では全て和室のまま残しています。少し高台にあるお住まいなので日当たり良好。早く借り手が付かないかな・・・と、祈っています。
内装も私の趣味で選ぶことができました。工程的にも融通を利かせていただいたので感謝しています。
古い柱時計があったので、記念に柱につけておきました。螺子を巻かないと動かないのですが、借家人が気に入っていただければいいなと思っています。