下賀茂の民家のリフォーム

下賀茂にある古いお住まいです。
WIN設計事務所さんからのお話で、工事をさせていただきました。
170坪の敷地に建っている古い民家です。
庭には木々が密集しています。
施主様からみたリフォームの様子
先だって、1年振りにお伺いしたら、お施っさんから撮りためておられた写真を頂戴しました。
このページは全てお施っさんが撮られた写真で構成しています♪



門前の庭を整理し、車が入るようにして、解体を始めます。
不要な部分はドンドン解体して処分していきます。



1階の半分近くを解体。
2階の床も解体。
下から見ると、2階の屋根下がみえるくらいまでばらしています。
これでようやく解体終了です。



1階の構造材の取替、入替をし、新しく屋根を組み立てています。
化粧野地まではいるとやっと大工工事らしくなってきました。
ちなみに、隅木を入れているのは牛田くんです。

2階下屋、大屋根とも瓦を葺き替えています。
古い瓦を処分したあと、下地を直してルーフィングを敷いています。
(やっぱり、牛田君は背が高いなぁ・・・)



左の写真は、内部の壁下地工事です。
外部は焼板貼+上部の小壁は漆喰を塗っています。
このお住まいは、もともと、焼板に漆喰塗りでしたので、施工前と同じ雰囲気に仕上がっていきます。

左官工事にかかります。
内部はもともと聚楽塗という仕上げでした。既存の壁は同じように塗り直しをします。
新しく作る壁もそれにあわせて同じように聚楽塗りで仕上げています。
(室内は2階の子供部屋以外は全て漆喰か聚楽を塗っています)
偉大な自由人が暮らす民家



この襖絵は、お施っさんのお父様の時に描かれたものらしいです。
思い出のものなのでそのまま再利用しています。
お父様はとても偉大な自由人だったとか。
この家そのものがそうした自由な雰囲気をあちこちで感じさせてくれます。
ですから、今回の改修も、奇をてらったことはせず、既存の雰囲気にあうようにしています。

茶室の窓まわりです。
窓の周囲を庭がぐるりと取り巻くように設計されています。
樹木がかなり密に植えられており、その木立の中を縫うように通路が造られています。
その道を歩くと、一瞬森の中をさまよっているような気持ちになります。
お父様が、『森の中をぬけて茶室に出会う』ような感覚を作り出したかったのだと思います。

完成です。
内外ともきれいになりました。
お父様から受けついだ家に手を入れ、今の佇まいを生かしつつ進化させたような改修でした。
勝手口から入り、コタツに座っていろいろ雑談をし、そのまま帰りました。ありがとうございました。