農家の改修・リフォーム
いつもお世話になっているWIN建築設計事務所さんからお電話があり、『修学院にある古い農家を改修したいのだが…』との事。
言われるまま、現場調査に同行したところ、数十年前に弊社で改修させていただいたお住まいでした。
不思議な事もあるものです。懐かしい思いでいっぱいです。昔、森脇さんや足達君が直した柱や軒がしっかり残っています。
解体屋さんも「そういえば、この玄関の桜切った覚えがあるなぁ…」(笑)。
その桜が花開く頃に竣工した建物です。

広々とした空間から家庭菜園をされる予定の庭を見ています。
家具・建具・天井・柱と全てホワイトで統一。
その中にシルバー色のアイランドキッチンとブラック色ペレットストーブが良いアクセントをつけています。

天井高を確保し、庭との段差を少なくするため、キッチンと奥和室の間に段差があります。
正面の襖は古い襖の再利用です。



玄関・内玄関は大変良い状態なので、昔のまま、壁を塗りなおしたり、建具を直したりしています。

今ではあまりみることのない、2間続きの和室です。
右手の襖の向こうがダイニングキッチン。
手前の机は堀座卓です。




右上のダイニングキッチンの天井のみ、新しい仕事。
その他は昔からある天井をそのまま再利用しています。
左上は広縁の化粧野地。左下は和室の掛込天井。
右下は内玄関の網代天井です。






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一方、後ろ半分はLDK・浴室・トイレ・洗面所など、骨組みまで一新し、新築と見間違うほど綺麗でモダンな空間に生まれ変わりました。
1つの家の中に古民家と現代住宅が同居しているような不思議な感覚の改修です。お施主様もそれがご希望でした。座敷は歴史の重みを与える空間。 LDKは現代そのものをあらわす空間にしたいとの思いから生まれた改修なのです。
1軒の家の中でこれだけはっきりと内容の違う仕上げのお住まいは私も始めてで、驚きと同時に新鮮でもありました。
設計担当のWINさんの思いどうりになったのではと思っています。 少しジマンです(笑)。