天井を上げた家 - 古い民家を2世帯住宅にリフォーム
昔のお住まいですので、天井が低く、また土間も広かったため、できるだけ天井を上げ、居室を増やすように心がけました。
構造を支えている梁を上げる事はできませんが、梁を見せて天井を上げることで、より広い空間を確保するように考えました。
一部改修の予定でスタートしたのですが、工事中に、次々と施工範囲が増え、ほぼお住まい全体を直す事になりました。
● 印のある画像は、マウスオーバーすると、施工中の写真がでてくるように工夫してみました。「こうして工事してるのかぁ」とお感じになれれば幸いです。

外観です。
外壁は下見に焼板を貼って漆喰を塗りました。
施工中写真の車は私(常務)の車です。

古い丸太が、米松の貼りに突き刺さってます。
どうやって施工したんだろう?というようなできばえ。
床は、桜無垢15㎜無塗装+オスモカラー塗。壁は杉無節材(さち板)です。
古い柱は古色で。新しい柱は色をつけていません。
照明器具はお施主さんが選びました。

上の写真のリビングを反対側から眺めた写真です。
施工中の写真と見比べていただくと、天井が上がったのが実感できると思います。
ちなみに、施工中写真の下地は「桧の端板」です。弊社ではいつもこの下地材を使っていますが、最近なかなか仕入れが難しくなってきました。

レンガタイル貼のキッチンです。
キッチンサイドパネルのコンセントがちょっとした工夫。
中央右よりに、2Fの廊下が見えます。2Fの廊下に立つと玄関が見下ろせる形になっています。壁付のペンダントは1Fでも点灯できるようにしました。

廊下も、丸太をくぐって通ります。
昔のお住まいは、1Fは土間が前提だったり、2Fはほとんど物置小屋のようだったりします。
人数が増えて、部屋が欲しくなったとき、こうした丸太が邪魔でその下に天井を作ると部屋にならないのですが、今回は、あちこちに「やむを得ず丸太をみせる」工夫をしました。

天井をあげると、掃除はしにくいですが、開放感はあります。
この部屋は天窓もつけてみました。

杉板張の自転車置場!
自転車のくせにちょっと上等です。

筆者 前列、左端
最初は、お住まい全部を直す予定ではなかったのですが、どうしても次々ときれいになっていくので、古いところが目立ってしまい、「ここも、あそこも」と施工範囲がどんどん広がりました。
これも、お仕事を気に入ってくれた賜物だと、大変光栄に思っています。
今回は、竣工後も漬物小屋をつくったり、塀を新調したりしました。
また、大工さんだけでなく、電気屋さんや水道屋さんにも親切にしていただき、「お住まいは大工だけでつくるものではなく、いろんな業者さんの協力があってできるものだ」と、いうのが実感できました。
今回は、すぐ近くに、お知り合いの工務店さんがありながら、弊社を選んでいただきました。このお気持ちに応えられたかと思うと気が気でなりませんでしたが、喜んでいただけているようで内心ほっとしています。
また、このような現場を担当する事ができればいいなと、思う毎日です。