中立売 京町家
不動産屋さんが、外観に新しいアルミサッシを入れ、建売風に改修されておられた物件です。
でも、内部は古いままのお住まいでした。
相当改修を重ねられた物件ですし、外観は今風に変わっておりましたので、昔の状態に戻すことはできません。
そのため、今回は、古い町家/町屋を、住みやすいように新しい視点で改修しています。
改修中の写真もいくつか掲載しましたので、ご参考になれれば幸いです。
「ダイドコ」と「奥座敷」の間の建具と垂壁を取り、広いリビングにしています。
右手の舞羅戸は弊社在庫品を切り縮めて再利用しています。
古いままに見えますが、天井・壁・床いずれも全て撤去の上改修しています。
玄関内部です。
台所・リビングを広く取りたかったのでどうしても玄関が狭くなってしまいました。
正面の建具は、YKKの既製品(不動産屋さんがつけたもの)。
下駄箱は、弊社で間口にあわせて作っています。
玄関からキッチンに入ります。
キッチンは日立。ボイラーから遠いので、シンク下にTOTOの即湯ユニットを入れています。
できるだけ風通しをしたかったので、2枚引込戸にしています。
(壁量バランスをとるため、キッチンと建具の間は薄壁にしていません)
カーソルを重ねると工事中の写真になります。森脇さんが作業中です。
下地に桧の端板を使っているのがわかります。
全部建具を開け放すと前栽まで見ることができます。
改修後も風通しを確保しています。
カーソルを重ねると工事前の写真になります。
既存の階段・襖・天井不燃テックスをやりかえたのがわかると思います。
たくさん本をお持ちでしたので、右手の壁一面作りつけ本棚を設置しました。
楢突板で作っています。
カーソルを重ねると、基礎・木工の写真の2枚がかわるがわる出てきます。
床下の防湿から床組みまで全てやり変えているのがわかると思います。
このお住まいは、土台と柱、柱と梁の仕口が悪かったので、可能なところは全て金物や添梁などで補強しました。
リビングの天井です。
網代(予算の関係で中国産です)を全体に張り、その継ぎ手に煤竹(弊社在庫品)を使いました。
工事中写真を見ると、2Fの床組みの補強をしたり、強度確保のため梁を付け足したりしているのがわかると思います。
ユニットバスです。敷地の関係でユニットバスの左手に隙間が空いたので、巾の狭い収納を作りました。
右側は階段です。勾配を緩くし付け替えました。
施工前の写真(2種)を見ていただくと、水道配管、基礎、構造全て新調しているのがわかります。
ここまでやると、新築並みに経費がかかりますが、その分長持ちし使い勝手が良い水廻りになったと思います。
階段下の写真はワインいれです♪
森脇さん作。こういうのをちゃっちゃっと作ってもらえるので、職人さんって本当にすごいなぁといつも感心しています。