4.荒壁の家
材料を搬入して、柱・梁を組み合わせます。
第3回:荒壁塗
まず、壁の内側から塗っていきます。
←この人が左官の現場責任者の小野君です。とても親切で仕事も早くてきれいです。 (^^ゞ
何を頼んでもイヤな顔1つせず、上手く納めてくれます。
「頼むデ、みっちゃん!」と、いつも言ってます。
左側の者が、練った荒壁土を、やりのような道具で左官職人に投げます。
これを、『さやとり』と言います。 投げる者と、受ける者が呼吸を合わせないと上手くいきません。
初めは上手くいかなくて、職人さんに怒られてばかりいました。要領が大切な工程です。
全員が大きな声で合図しあう、にぎやかな日が数日続きました。
あとで、みっちゃんから、「やはり少しタイミングが合わんので、大変疲れましたわ~~」といわれてしまいました。
若いもんの勉強とはいえ、ほんとうに御苦労さまでした。
この工程の間は、何もせずに、ただひたすら塗っていきます。
私のところの若手は、ひたすら運ぶのみです。
(もちろん、1日づつ交代していますが・・・)
貫の裏側は、塗り厚が薄いので、藁を塗りこんで補強します。
塗り終えて、少し乾いてきたところです。
このまま、よく乾くまで、何もせずに養生しておきます。
ここは、屋根裏部屋の壁です。
窓まわりも、うまく塗れています。
大きな壁は早く塗れるのでどんどん進みますが、細かいところは手間がかかるため、思いのほか進みません。
細く白いところは、貫の入っているところです。
うすいので、早く乾きます。
だいぶ乾いてきました。
この間に家の中をきれいにします。
壁塗り中は落ちた土はそのままにしてどんどん進みますが、埃がたつので、塗り終えるまでは掃除ができません。全て終了してから家の中全て掃除して、次の工事の用意をします。
この写真では、表面の水分が抜けていますが、中はまだ湿っています。
こうして、乾くまで数週間かかります。
さて、壁が乾いてきたら、内外部の造作に入ります。