注文住宅 家具の家
今回のお仕事は、「古い民家を直したい」というところから始まったのですが、それと併せて裏に1軒分増築することになりました。
増築部分は、木の良さを見せるために
・内部はできるだけ構造体を見せる
・外部は断熱のため、構造体は見せないが、
いかにも構造体が見えているように付梁・付柱をする
・仕上げは、手垢止めに留め、木本来がもつ色を見せる
ことにしました。
これとあわせて、「とことん『きれいに』収納したいという」奥様の強い要望を受け、可能な限り家具を作りつけました。
今回は、そうした作りつけ家具を中心にご紹介したいと思います。
壁:漆喰塗、腰壁:杉板、床:桜フロア
建具や収納も、腰壁と同じ杉板を張って一体感をだしています。
左手がキッチン正面建具の奥は茶の間です。建具は3枚引込戸になっています。
建具・造作材は杉。天板は、水目桜厚38㎜の1枚板です。
吊棚は、開き戸。収納台は引き戸になっています。
システムキッチンはPanasonicOメード、コ字型キッチンです。扉はタモです。
建具・造作材は杉。天板も杉です。
この天板の上に、テレビと電話とTAを置きます。
収納部分の左端には、組み込みタイプのゴミ箱が入っています。
建具・造作材はシオジ。引き出しには、網を張りました。この天板の上に、大きなテレビを置きます。左右の収納部分には、ビデオとかゲームカセットが入ります。
手前の掘炬燵の天板も水目桜です。2枚継で作っています。
最近は、水目桜も値段が上がって気軽に使えなくなりました。
左手テレビ台は桧、花台は栗で作りました。
床柱の右の襖を開けると、中に杉で作った引き出しと棚が作りつけてあるのがわかります。
腰板:桧、天井:天津よし、床:織布積層シート
腰板と同じ材料を使って、トイレカウンターを作りました。天板も桧です。
手洗いは、INAX『釉の美』。手洗カウンターはベイ松をくりぬきました。
2Fです。
こども部屋の左右にも収納をつけました。
左側は、互い違いに扉をつけた杉の本棚です。
右側は、ちょっとした置物をかざる飾棚です。
階段下をきれいにするため、飾棚の中の天井をRに加工しました。
寝室収納です。
建具・造作材は杉。天板は、ベイ松です。
こまかい衣類や、布・小物類が収納できるように、棚をたくさん作りました。
いかがでしたか?
ちょっと凝りすぎですが、家具の一つ一つは、お施っさんと相談して決めました。
細かいところに気を配る事ができ、大変楽しく施工させていただきました。
もちろん、既製品の家具を買ってきて据えれば、安くできますが、住まいにあわせて作った家具には、手作りの良さがあります。
ちょっとした工夫で、ぐっと収納力を上げる事ができるのです。