注文住宅 杉だらけの家Ⅰ
「企業組合もえぎ設計」さんの設計でさせていただいた仕事です。清原さんのお仕事ですので、例によって「杉だらけの家」になりました。

この写真はリビングからキッチンと、2階に上がる階段を見ています。
床も柱も腰壁も階段も天井も梁も全て杉材です。
(通り柱は桧です)
梁は強度を出すために、無機リン系の難燃剤を染込ませ、防火性能を高めた材料です(FRW材)。
構造材がほとんど全て室内あらわしになっているので、キザミ段階から非常に神経を使います。
(見えている天井は、2階の床板兼用ですので、2階の音は聞こえます)
壁は薩摩塗で仕上げています。

前面道路からみたところです。
少し奥にはいっているので、全景が取りにくいのが残念です。
外部は塗り壁仕様になっていますが、貫の後ろに通気層を設けています。
上昇気流は軒裏から外部に出るようになっています。
直射日光を受ける建物ですので、夏暑くないよう工夫しています。
ベランダは桧材。オズモカラー塗です。

ナスのステンレスキッチンです
このキッチンの後ろにも同色のキッチンキャビネットが仕込まれています。

トイレの床は桧を張っています。
やはり、杉は汚れやすいからです。
トイレの手洗いはお施っさんからの支給品です。

2階から階段を見下ろしています。
段板も杉材です。
壁は白く見えていますが、EP塗です。

階段上踊り場から子供部屋の天井を見ています。
2階の天井も、杉化粧野地現しにしています。
断熱材はその上に入っています。

今、南側から北側の部屋を見ていますが、逆もまったく同じ構造になっています。
つまり、「南側と北側にそれぞれ広いベランダと大きなアルミサッシがある」ということです。
窓を開けると、部屋の中を風が通り抜けていくのが感じられます。

わんちゃんがことのほか愛らしい
材料のキザミから、竣工まで約半年かかりました。
自然の材料で、その素材をそのまま生かした住まいは、いつまでも飽きのこない空間を提供してくれます。