岡崎 京町家 II
プチ改修したゲンカン
築１００年以上の京町家に少し手を入れて、住みやすいように工夫しました。火袋はそのままです。
現場を担当した大工さんは、中村 泰彰くんです。
京町家のリフォーム 竣工
残す柱を養生し、屋根をポストで受けて、内部解体をします。
新しく据える床組みは、湿気を防ぐために、束と束石の間に基礎パッキンをいれます。
キッチンの床は、給水・給湯・排水・ガス管の入替が必要なので、全て新しくしています。
根太を流して、断熱材を敷き、床板（杉板）を張っています。
腐朽した柱は根継をします。
外部は左官を塗り替えて、足場をばらします。
前栽の植木を手入れして出来上がりです。
写真で見るとあっという間に出来上がってますが、実は結構時間がかかっています。
京町家のリフォーム 竣工
外部は、出格子を残し、建具は木製に取り換えました。建てられた当時の外観が復元されました。
外部の腰板、漆喰壁は復元しています。プチ改修なので、２Ｆのアルミサッシは残っています。
トオリニワは、傷んでいる部分は杉板腰壁で隠し、システムキッチンを据え付けています。火袋を残しているので開放的です。床板にも杉を張っています。
ミセノマを小さくして、杉板戸越しにお手洗いをつけました。
床は杉板張り、聚楽壁はそのまま生かしています。
縦繁格子越しに光が差し込んで素敵です。
生け花はお施主様のお知り合いのしつらえ♪
畳・襖などの内装は一新しています。
天井も吊直して綺麗になりました。
幅の狭いガラス戸ですが、良い味をだしています。
少し広い縁側？は、床や壁の内装を綺麗にしています。
壁は比較的状態がよかったのでそのまま利用しています。
天井と畳は新調しました。
京町家は、小さくても、２Ｆの奥に床の間がある場合が多いです。大切なお客様のおもてなしの空間になっているからです。
火袋は足場を組んで、漆喰を塗り替えました。
ショップレール＋スポットライトで空間が引き立ちますね。
換気扇の排気ダクトは、スパイラルダクトを化粧でみせています。
小さくても、天窓の明かりが素敵です。
ただ、工事が進むにつれて、残す部分の悪いところが目立つので、ご相談の上、手を入れた部分もあります。
工事を通じて、古いもの、年月を経たものの良さをお客様はよくわかっておられるので、無駄に取り替えることはよくないと思いました。古き良き空間ができたと思います。
