ハシリのある京町家

比較的改修跡の少ない京町家です。
当社にご縁のある方からのご紹介で、京町家完成見学会に来られ、改修に踏み切ることになりました。京町家の間取りを残しつつ、構造からしっかり直すことになりました。
現場を担当した大工さんは、足達宗凡棟梁です。
【職人紹介】:大工:足達宗凡

施工 貴重な土間空間を残してしっかりリノベーション












竣工 改修前と変わらない外観。屋内は過ごしやすい工夫を随所に。


何もしていないような内観ですが、地覆や葛石も新調しています。
1列3室型の町家で、どこからでも土間から出入りできるのがわかるかと思います。
ナカノマの床は杉板を張っています。

正面と右側の古建具は、いずれも当社在庫品です。
表側はペアガラスに入れ替え、しっかり気密を取りました。
壁は中塗土仕上、畳とイナゴ天井板は新調しています。

2Fオモテからオクノマを見ています。
躯体の歪みをほぼ直したので、建具や柱の垂直が出て気持ちがいいです。
左官壁は中塗土仕上、左手の白壁は土佐和紙です。

奥の間は空間的な広がりを持たせるため、勾配天井にしています。
棟梁の提案で丸みをつけています。勾配を調整し、落ち着いた感じになりました。
丸太の際の工事は神経を使いました。
左手、雪見障子の奥に見えるのは洗面台です。


ハシリニワを残すと、どうしても居住空間が狭くなります。これを少しでも緩和するため、いろいろと工夫しました。
今回、若い大工さんと、当社で一番のベテラン大工さんのダブル棟梁体制で臨みました。戸惑う事もあったかと思いますが、最終的に良い結果になったと思います。
京町家は密集地にあるため、どうしてもいろんな人にご迷惑をかけてしまいます。でも近所の方々の暖かいお声掛けや励ましのお言葉、大変ありがたかったです。
また、ハシリのあるお住まいを直したいなと思いました。
今回、若い大工さんと、当社で一番のベテラン大工さんのダブル棟梁体制で臨みました。戸惑う事もあったかと思いますが、最終的に良い結果になったと思います。
京町家は密集地にあるため、どうしてもいろんな人にご迷惑をかけてしまいます。でも近所の方々の暖かいお声掛けや励ましのお言葉、大変ありがたかったです。
また、ハシリのあるお住まいを直したいなと思いました。
現場監督 長崎 道