割烹店への改修 魚匠もとき
西京区で新装オープンした割烹料理屋さんです。
こだわりの食材にあわせ、こだわりの内装を追求してみました。

間接照明により、化粧材のさまざまな表情が浮かび上がるカウンター席です。
網代と底目大板のかけこみ天井の間に配したスリット照明。
すっきりとした欅突板のカウンターの料理に落ちるナロー照明。
そして、銘酒を浮き立たせる家具照明。。。
食欲をそそる雰囲気に仕上がりました。


外部には、伝統的な数寄屋門を配しました。
赤杉の野地板・鈑金一文字葺・丸みを帯びた腕木肘木など、昔よく見た門を復元しています。
玄関引戸も華奢な作り。適度に配された間接照明が一層意匠を引き立てています。


玄関ホールは、網代天井に、胡麻竹の落垣。
行灯に照らされた横繁格子の下駄箱が高級感を引き立てます。
廊下の天井は大板底目天井。床はピーラー縁甲板。壁は昔ながらの聚楽塗です。


6人様が入れる小部屋。堀座卓になっていて足が下ろせます。
天井は、網代の煤竹押。腰壁は、柾目のピーラーを貼っています。
座卓も、弊社で作り付けました(ブビンガ製)。
右の写真は表座敷。
押入から床脇に作り変え、堀座卓を作った以外は、ほぼ昔の雰囲気をとどめています。


広縁から玄関脇の小さい庭を見下ろしています。
小さいお客様が落ちないように、小丸太で手すりをつくりました。
庭石は現場にある石を利用して、松本君に造園してもらいました。
右側の写真は数奇屋門脇から見上げています。
付庇は、木製建具が濡れないように新設しています。
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1階には、カウンター席、個室2室に厨房を備える。また、新鮮な魚介類を提供する為の生簀を設置。
2階は住居部分とし、内装を全て新調。
工事中は、ほぼ毎日施主様と現場にて打合せ。
納まりや、仕上材などについて職人を交えながら練密に討議を重ねながら決定。
施主様の思いが表現された空間には、客人をもてなす心があります。