手水鉢のある民家
先日、Oさんから、「どうしても家を手放さなくてはいけなくなった」と、連絡を頂きました。2006年に改修工事をさせていただいたお住まいです。
今回、いえ屋の城さんのご厚意でお写真をいただく事が出来ました。
1 F
当時、お知り合いの西陣織をされている方から、『廃業するので、家を買わないか?』と相談を受けられたOさん。いくつかある建物の中で一番住宅になりやすく、車が置けそうな家を気に入り、購入されました。
北野近辺で借地権付の建物です。
このお住まいにも古材をご提案しました。まず玄関下足箱の丸桟戸と天板。天板には床脇地板を使用。建具は一部のサッシ・玄関戸・トイレ・襖入口以外は、中古建具を入れました。和室間の欄間を中古欄間に合わせて小壁を作りはめ込みました。
小さくても、南側に作庭をご提案し、さらに、北側には駐車場を設け低木を植えました。季節を感じるようになり、風が南北に通るようになりました。
南庭は1坪しかありませんが、とても気持ちの良いものになったと褒めていただきました。
つくばいなどの組石は、別のお客様から不要になった古石の寄せ集めです。中古ガラス戸越しに、石組や板塀のある庭が眺められるようになりました。
2 F
雰囲気のある階段を上がると、南からの光たっぷりの2部屋。天神川沿いなので景色も抜けており、爽やかな風が通り抜けます。2階の窓から銭湯の煙突もみえ、風情たっぷりだと思います。
私も、「大切にお使いいただける方に引き継いでいただければ」と思いました。