京町家の再生にお困りの方

京都市中心部には戦前から残る京町家が47,700軒現存しており独特の町並みを形成しています。しかしながら京町家を取り巻く環境は厳しく、きっちりとした改修ができずにやむを得ず解体されるケースが後を絶ちません。
当社は大正15年の創業以来、京都の町中で古い家を直し続けてきました。今では工事全体の6割近くが町家の改修です。町家を手がけた事がある大工さんも20名を越え、大工技術の向上に努めています。
当社の大工技術



京町家作事組棟梁塾生6名、1級大工技能士6名、2級大工技能士5名を擁しています。
新建材を使わないため、大工は全員ノミ・鉋・手鋸が使えるよう訓練を重ねています。
創業者荒木勇治が「木殺しの勇さん」と呼ばれていた伝統を受け継ぎ、継手・仕口は金物に頼らないよう指導しています。
専属の大工さんは、皆入社して5年で家1軒分の墨付けを行わなければ年明けできないという厳しい世界を経てきた職人たちです。
当社の技術が認められ、京都大学の町家耐震実験棟や、武庫川女子大の三手先組物の製作も請け負いました。
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当社の町家再生



完成工事高1000万以上の京町家再生工事を毎年10~20棟行っています。
単に表面的なお化粧ではなく、新建材等による内装材を全て撤去し、構造から改修する方針を取っています。
実際に次のようなリフォームも手がけています。
- お店をするために看板建築になっていた町家を元の状態に復元。
- 台所に天井を張り、物置に改修されていた火袋をもとどおりに。
- 通り庭に張られていた床を解体し、おくどさんを復活した上で土間床暖房に。
- 表屋を手バラシし、駐車場にした上で、通し腕木や人見梁などをお母屋で再利用。
また、京町家ファンドも助成を受け、既に10棟近くの実績があります。
京町家再生事例
『七本松 I邸』


通り庭が寒くて辛い。何とか暖かくできないかなぁ。できたらバリアフリーにしてシステムキッチンも入れたいの。

荒壁全面塗りなおし、断熱材床40mm 天井100mm充填、窓もペア硝子にし、床暖房を入れました。もちろん構造補強も万全です。




床暖房を使わなくてもいいくらいに暖かくなったわ。荒壁土が熱を吸収してくれるのね。おかげで快適♪

『祇園町 O邸』


京町家を残したいが車も入れたい。間口が狭いがなんとかならないか。また2階に虫籠窓を新設したいのだが・・・

出格子があった部分に木製4枚引戸をつけました。玄関側はアルミを撤去し、耐震壁兼用の鎧張壁+片引戸に。虫籠窓も綺麗にできました。




祖父の代の町家に住み続けることができ、本当に嬉しいです。腐った梁も取り替えていただきました!
